LUXMAN 真空管ハーモナイザー LXV-OT6 mkIIを試す
2018年に発売されて話題となった真空管ハーモナイザーのパワーアップ版がONTOMO Shopから発売され購入したので感想を書きたいと思います。
前回のLXV-OT6はあくまで雑誌の付録という形でしたが、今回はキット製品ということで雑誌などは付属しません。ダンボールの中にはパーツとカラー印刷された説明書などの用紙が入ってました。キットとなってますが、前回と同様本体は完成していてケースを組み立てるだけです。
ACインレットが基盤にはまっていないまま半田付けされていて思ったり時間がかかりましたが、無事完成。
左がLXV-OT6、右がLXV-OT6mkII
基盤が青くなり、ボリュームが追加されパーツがより高品質なものになています。
特に付属真空管はChinaとだけかかれたものからスロバキアのJJに変更されました。
左がLXV-OT6、右がLXV-OT6mkII
写真では分かりにくいですが、RCA端子が金メッキになり上から見た写真で分かりますがより大きなものになりました。
細かいところですがネジも変更されています。
(付属はゴム足のため、AETのインシュレーターを使っています)
早速システムに組み込んで、まずはハーモナイズコントロールを一番絞って聴いてみます・・・
前回のLXV-OT6では明らかに音質の劣化を感じましたが、mkIIは少なく感じます。全く劣化しないとは言えませんが、これならメインシステムでも使えそうです。(球が暖まっていない状態では高域の歪みが気になりましたが、時間が経つと改善してきました)
ハーモナイズコントロールを回していくと音が変化していきます(トーンコントロールを回すような大きな変化ではありません)。曲によって効果は違いますが、特に弦楽器はかなり心地良い響きが乗り、リアリティーが大きく増します。
時計の位置で言うと11時ぐらいがちょうどよく感じます。効果を強くするとより響きますが、低域の量感が減ったように感じ、また特定の楽器が強調されて全体のバランスが崩れました。
響くと言ってもリバーブをかけたような響きではなく、もともと録音されている響きが強調される感じで、艶のある真空管ならではの音です。
この製品の一番いいところは曲を聞きながら音質を変更できるという点です。以前の製品では一旦機材の電源を切り、つなぎ直す必要がありましたが、ハーモナイズコントロールを最小にすることでほぼ効果をゼロに出来るとのことで、これはとても面白い。
私のシステムはスピーカーがAccrdoで機材は全てLUXMANということで、十分味付けされた音になりますが、ハイファイな音だけどスッキリしすぎて物足りないと思っている方が導入すると、とても面白いと思います。
実際、スタックス(トランジスタ)で聞くときに真空管ハーモナイザーを通すと手放せなくなるくらい心地よい音になります。弦楽器以外にもシンセの音が柔らかく艷やかになるため、アニソンやボーカロイドにはかなり向いていると思います。
今回真空管ハーモナイザーを導入するにあたってラインケーブルが足りず、少しグレードの落ちるものを使っているのと付属の電源ケーブルで繋いでいるため、ケーブルを変更できれば音質の劣化はもっと小さいのもになるではと思っています。
LXV-OT6と比べるとお値段がかなり上のため、迷いましたが導入して良かったです。
2020年9月6日現在、まだ在庫はあるようです。